2009年1月21日水曜日

病院の日

昨日は、愚痴めいたことを書いてしまって、ちょっと反省。“すべてから遠のいてしまった”なんて、自分の意識の持ち方次第だった。おまけに、励ましてくれる友人に対して失礼でさえあった。御免なさい。

先週、赤心堂に入院していたので、2週間ぶりに、がんセンターへ行く。一人で電車に乗って、病院まで行くことができた。まだ動けるようだ。大人しくしていたら治る病気でもないので、これからは疲れない程度に、行動範囲を広げよう。怖がらずに、動いてみよう。抗ガン剤は、2クール目の3回目。血液検査の結果は、さすがに血小板&白血球とも、基準値以下だが、ひどい自覚症状もないので、投与してもらう。
今回、先生との問診に妹と友人の二人に付き添ってもらうために、病院で待ち合わせをした。ちょっと込み入った質問などしたかったので、援護射撃をお願いするためだ。おかげで先生とも、いつもより突っ込んだ内容のディスカッションができ、大変助かった。しかし、今後また、病状が出たときの対処や、病院とのスタンスに、こちらが完全に納得できるような対応は、求めること自体が、厳しいようだった。外来は常に予約でいっぱいで、ベッドは万床に近く、事務処理も煩雑。突然の入院には対応困難等々。こんな病気にかかったことがないので今まで知らなかったけれど、難病の場合、日本では、大別すると、以下の3つの病院を使い分けなければいけないらしい。ずっと同じ病院で、最初から最後まで見てもらう、のは、患者のわがままってことか・・・。

1:難易度の高い病気に対して積極的な治療を行う、有名病院。
2:治療法が確立している病状や、検査などに、フットワーク軽く対応する中クラスの病院。いわゆる「お近  くのかかりつけ医」。
3:治療不能の病気に対応する緩和ケア。ただし数は少なく個室代は高額で、一般人は現実的に長期入院困難  聖路加に入った筑紫哲也は、やはりお金持ちだった。1ヶ月も個室に入院していたら最低でも150万円以  上、かかっているだろう。

私のような難治ガン患者を、途中から引き受けてくれる病院は少なく、こちらから選択できる余地は殆どなかった。日本という国では、具合が悪ければ、どこの病院でも診てもらえると思っていたのに、現実は門前払い。何のために今まで、健康保険料をはらっていたのだろう! これがガン難民なのか。ガンという病気に対して、いろいろな患者団体が活動しているから、この先、状況は改善されるかもしれないけれど、現在は、これが現実。

ところで、今のような小康状態が保てている、ということは抗ガン剤は、効いてる可能性が高い、と判断していいと思う。治らなくても、せめて今より悪化しないように祈るばかりだ。
抗ガン剤の副作用にも、慣れてきたというかコントロールしやすくなってきたので、今日、病院の帰りに、妹と築地のイタリアンレストランにチャレンジ。こういう店に入るのは、2ヶ月ぶりぐらいだ! ピザやサラダが美味しくて、私にしては量も食べることが出来た。純粋に嬉しい。こういう小さな幸せの積み重ねが、人生なんだなぁ、としみじみ。老人っぽいですね。築地を歩いていて妹と「やっぱり東京は埼玉より暖かいね」と言い合う。ここまで体感温度が違うって、築地までは、やはり小さな旅(笑)。

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