2009年3月30日月曜日

緊急入院

疼痛コントロールのため、またがんセンターに緊急入院となりました。TS1は、全く効いて無かったようで、中止。CTの結果は、すべて悪化。腹水を抜くことになるかも。

2009年3月29日日曜日

現状

ここのところ、体調が著しく悪化してきました。モルヒネを増量して痛みをごまかし、ようやく週に一度病院へ行き、週に一度人に会う、ぐらいのペースで、あとは引きこもって生活していたんですが、もうそれも難しく・・・。ブログには、できるだけ淡々と書いているせいか、人に会うときはどうも頑張ってしまうせいか、「元気」に見えるようで、家族にさえ誤解されているので、この際言うと、もう痛くて苦しくて大変です(;;)。力を振り絞って外出しています。食べた途端に腹痛が起きるので、食事はほとんど取れず、更に食べたあとは1時間ぐらい悶絶しています。手も足も以前の半分ぐらいに痩せてしまったので、寝るときに足を重ねると、膝の骨が当たって痛い、という始末。食事と排泄が、うまくできないのは、かなり辛いです。私の胃や腸や肺は、どうなってるんでしょう・・・? 医学の知識がないので、自覚症状で書いているだけですが、正常に機能していないことは確かです。稼動力は、健康なときの1/4ぐらい、と考えてもらえると正しいかと。ちなみに、今日の食事です。

朝:紅茶、ヨーグルト、オレンジ、パン1/2個
昼:おにぎり1個、りんご1/2個
おやつ:おまんじゅう1個
夜:海苔巻き2個(短く切ったやつ)、味噌汁少々、にんじんジュース、切干大根、お茶
サプリメント:プロポリス、ローヤルゼリー、ビタミン剤

いろいろと誤解を解いておきたいので、書いてみました。
同病の方には、励ますような情報ではないので、ごめんなさい。
先日、ホスピスの外来を受診してきました。とうとうここまで来てしまったか、というかんじです。全身状態が悪いので、すぐ入院しても構わないそうですが、ホスピスに入ったら治療不可なので、まだそれは避けたいなぁ、と。

2009年3月26日木曜日

落ち込む・・・。

まだ休薬中なのだが、体調が上向かない。腫瘍のせいなのか副作用なのか、よくわからない痛みや圧迫感や苦しさに頻繁に襲われる。様々な薬でコントロールを続けているのだけれど、TS1を始める以前の体調に戻れない。夜、苦しさのあまり、寝ていることも起きていることもできず、ベッドの上に座りこんで唸っている状態が続き、さすがに辛い。

昨日、病院の外来だったので、とりあえずレントゲンを撮ってもらう。幸い、特に腸閉塞などの症状はなく、お腹が苦しい最大の原因は、ガスと便がたまっているからだろう、とのこと。内臓の機能全般が低下しているようだ。まずは、下剤です・・・。相変わらず、血液検査や尿検査の数値は、CRP以外、ほぼ正常。
ただあくまで、自分の直感によれば、どうもTS1との相性が悪く、正常だった臓器の動きが破壊されてしまったような気がする。おまけに最近は、お腹より胸の痛みのほうが強い。いろいろ覚悟はしているつもりだったが、こうやって現実に次々と新しい苦痛に襲われるようになってくると、自分がどこまで持ちこたえられるか、不安になってきた。
こんなに早く参ってたまるか、という思いは強いが、どうにも抗ガン剤が効かないタイプで、たとえ1ヶ月でも腫瘍の増殖をストップさせることができない。来週のCTの結果、今後の方針を決めることになっているが、標準治療にはもう病気と戦う武器がない。今まで、代替治療を含めて、様々に模索してきたけれど、いまひとつ本当に信じられるものはなかった。この状態の私を引き受けてくれる、新たな病院と医師、治療方法をどうするのか。方向転換は、心身ともにかなりハードな作業だが、決断を肩代わりしてくれる人はいない(;;)。まだ、無治療にする、という段階ではないだろうと思う。前向きな気持ちだけは、まだ棄てたくない。

しかしながら、ホテル滞在計画は、今の体調では不安が強く、友人達にも迷惑をかけるだけになってしまいそうなので、予約するに至らず。もう少し様子を見ます。

田口ランディの「キュア」という本を読みました。肝臓ガンになった外科医が、どうガンと向き合っていくか、というお話。オカルティックな部分も多く(宗教や超能力にすがる様々な患者も登場)、感動的な闘病記というよりは、作者が現在の日本の癌治療を取り囲むすべてを書きたかったのだろう、という本です。冷徹な死生観や、病院側から見た癌患者(このあたり、頑張って取材した様子)の描き方など、日本の癌治療の影の部分にもスポットをあてていて、なかなか興味深かったです。話題になった「おくりびと」ではないけれど、末期がん患者に対して医者もまた、相手への尊厳の念を持って接して欲しい、と思う。ちなみにキュア=治療という意味だそうです。

長文を書いていたら、胸の痛みが強くなってきました。この辺で。

2009年3月23日月曜日

復旧しました。

なんとか、インターネット復旧しました。PCの操作が苦手なので、こういうときは本当に困ります(^^;。今は、WBCのアメリカVS日本を見ながら、このブログを書いているところです。リアルタイムで見れるのは、休職中のメリットですね。

さて、副作用の胃痛が酷かったので、病院に電話したら、ちょっと休薬して、様子を見ることになりました。3日間休んだら、胃痛がおさまって食欲もでてきて、少し体調が落ち着いた気もします。副作用って、やっぱり怖いもんです・・・。ただ、TS1を飲んだいる間に、胸の痛みが軽減していたので、内心効いているかも、と思っていた矢先だったし、薬を飲まないでいるのも、心配。この先、量を減らしつつ飲んでいくことになるのか、まだわからないところです。TS1の効き目があるようだったら、無理のない程度に服用しつつ、副作用のない、漢方薬か丸山ワクチンなどを併用してみたいし、ハイパーサーミア療法もスタートしたいし。そろそろ治験をリタイアする潮時なのかもしれません。

ところで連休中に、目白のフォーシーズンホテルに、友人達と1泊してきました。これは、長期ホテルステイ計画とは別です。部屋で宴会をしつつ、ホテルのゴージャスな雰囲気も満喫し、大満足でした。でも、しかし、高いですねぇ。部屋代はともかく、ルームサービスのメニューを見ていたら、“おにぎり”が3個で¥2,200。どんだけすごいおにぎりなんでしょうか。とはいえ、アラフォーのOLで集まって、気分だけは「SEX AND THE CITY」の登場人物になって浸ってきました。
フォーシーズンは椿山荘とつながっているので、連休中は、結婚式ラッシュも拝見。出席者のファッションチェックも楽しかったです。最近ブームのせいか、若い人の着物も増えてますねぇ。片や結婚する人がおり、片や死にかけの人間がおり・・・。ホテルにはドラマがあります(笑)。

もう、体力もないので、健康な友人と同じように話したり動いたりすることはできませんが、4箇所に転移しているガン患者でも、まだなんとか歩くことはできます。もう、先のことを思い煩っても誰にもわからないのだし、本当に1日1日を味わって生きていくしかないです。病気になったのは、私がそういうことに気づく必要があったから・・・、だったのかもと時々思います。

2009年3月19日木曜日

追記

今日らなぜかインターネットに接続できなくなってしまい、携帯からブログに書き込んでいます。無線LANのせいなのか、たまにこうなります。なので、私のPCに送ってもらっているメールも読めなくなっていますので、ご了承ください。すいません。

食欲不振

おとといあたりから、吐き気と食欲不振が強くなり、閉口している。食べられないと、てきめんに体力が落ちて、フラフラになってしまう。階段の上り下りにも、足がふらつき危険を感じる。外はいい天気なのにどうにも外出する気になれない。私にはジェムザールより、TS1の副作用のほうが強いようだ。とにかく1クールは頑張るつもりだったが、保たないかもしれない。
このままでは、月末のホテル滞在計画も危ない。せめて休薬期間に入る、4月上旬に変更したほうがいいかもしれない。

2009年3月16日月曜日

そういえば、腹水

1月に腹水で騒いでからその後、ラシックスとアルダクトンを毎朝飲んでいる。効果はあるようで、あれから腹水だけには悩まされていない。腹水は本当に辛かったので、これがないだけで随分助かっている。
食欲は、あるにはあるのだけれど、どうにも量が食べられないし、日によっては、まったく食欲のわかない日もある。今のところ、1日1食ぐらいなら、普通の量が食べられる、といったところ。とにかく“食べる”ことが優先なので、野菜でも肉でも果物でも炭水化物でも、できるだけバランス良く食べるようにしている。でも食べ過ぎると、てきめんに腹痛になる。
計っていないので正確じゃないけれど、1日1200kcalは、たぶん取れていない。それでも、なんとかここ2ヶ月は、体重をキープできているのが、わずかな安心材料。身長は161cmなんだけど、40kg台になると、体力が落ちてヘロヘロになってしまうのが過去の経験からわかっている。この身長で体重40kg台の人は沢山いるでしょうけど、私の場合、年齢のせいもあって無理ですね(笑)。50kg台を割り込まないようにするのが、現在の目標。ただ痩せて足が細くなったせいか、キツキツだったブーツが楽に履けるようになったのだけは、嬉しい。ひとつぐらい、いいことがなくちゃ。

TS1のほうは、飲み始めて11日経過。吐き気や倦怠感などの副作用はまだないけれど、色素沈着が進んでいて、腕や手が黒ずんできました。日に焼けたかんじの黒さではなく、不健康な黒ずみなので、非常に嫌なかんじ。でも副作用が出てきた、ということは、そろそろガンにも効いているかどうか、効果のほどがわかってくるんじゃないでしょうか?素人考えながら・・・。早くCTを取って欲しいけれど、1ヶ月に1回なので、まだ2週間もある。こういうのって、なんとかならないのだろうか。
膵臓がんに関して経験豊富で優秀な医師がいて、治療法の融通が利いて、家から近くて、最新鋭の機材と施設で、ホスピスがあって、最善の治療を受けている、という安心感が持てて・・・。そんな理想の病院があれば、私ももっと心安らかに闘病生活を続けられるし、それでダメならしょうがない、と覚悟も決められるるでしょう・・・。誰もが、そう思ってるでしょうけど。日本にもいつかそんな素晴しい医療環境が整う日がくるんだろうか。私に、体力と時間さえあれば、すべての治療を試してみるのに。
膵臓がん患者を見ている医師たちは、自分が膵臓がんになったら、どこの病院で、どういう治療を受けるつもりなんだろう? 自宅で病院を経営していたら、腫瘍マーカーも取り放題、抗ガン剤も打ち放題、不安ならすぐCTを取り、丸山ワクチンを試し、漢方薬も、温熱療法も、免疫療法もすべて試してみるんだろうか・・・。それとも、何もせず、諦めるのか?

2009年3月15日日曜日

青空

雲ひとつない青空です。見ているだけで、生きてることの素晴しさを実感するような。
職場のみんなから、お見舞いの花かごと、励ましのメッセージが寄せられた色紙を贈ってもらいました。治ったら還る職場があるのは幸せです。半人前ですが、映像プロデューサーの仕事をしていました。企画打ち合わせや脚本会議をし、BGMについてあれこれ相談し、レコーディングをし、キャストのオーディションをし、宣伝プランを立て、ロケハンをし、アフレコをし、徹夜でスタジオでの編集作業に立会い・・・。スタッフみんなで飲みに行ったり、視聴者の反応に一喜一憂したり。時に、監督や脚本家とぶつかることがあっても、悔しくて布団をかぶって泣いていたことがあっても、作品を作り上げていくのは、やりがいのある仕事でした。今したいことは何かと聞かれたら、本当は旅行に行くことではなく、やはり、もう一度仕事をすることです。健康だったころの記憶と直結してるだけかもしれませんが。

今日のような青空なら、そんな私の願いもかなえてくれそうな気がして、じっと見つめて祈りました。
諦めるのは、まだ辞めたいです・・・。

2009年3月12日木曜日

暖かい、良い天気です。住宅街の小さな庭の空気にも、なんだか春の甘い香りがするような・・・。桜の開花予想が23日、という噂も聞きました。春になるのを、こんなに待ち遠しいと思った年はなかったけれど、日常の生活レベルが下がっている私には、春の生命力に疲れてしまう部分も感じます。

その後、どうも体調は宜しくないです。お腹だけでなく、頻繁に胸も痛くなるのでデュロテップパッチを倍にしました。副作用の少ない薬とはいえ、やはり足元のふらつきや、食欲不振が起こります。先生の弁によれば、私はこれでも「持っているほう」だそうです。昨年の11月に、私と同程度の進行状況だった方の中には、もう既に亡くなった方もいるとか・・・。いまだに、電車に乗って病院まで通っていられることが、幸せだと。ある意味、病院へ行くこともリハビリのつもりで、意地で通っていたのだけれど、それもいつまで持つか自信がなくなってきました。お腹や背中をかばう必要があるので、長時間姿勢を保つことが困難です。某ドラマ後半の中井貴一が演じた主人公のような状態になってきました。
友人たちのせっかくのお誘いにも、途中で倒れたらどうしようか、と心配している自分が悲しい。海外旅行も厳しそうです。せめて都心のど真ん中のホテルにでも住んで、いつでも友人知人に来てもらえて、食事は、ホテル内のレストランか、ルームサービスで、なんて暮らしをしてみたい・・・。と思い立ったので、実行することにしました。体が動くうちに、できるだけのことをしておきたく。といっても、お財布の問題もあるので、3月下旬に1週間強ぐらいの予定です。

お財布といえば、先日確定申告をしました。この半年弱で医療費に178万使っていました。タクシーの領収書は棄ててしまっていたし、電車代も面倒なので申告はせず。戻ってくる税金は、わずかです。年収がばれてしまうので、金額はナイショです。

2009年3月9日月曜日

また体調悪化

おとといくらいから、発汗が頻繁になってきた。昨日、友人とランチを食べていたが、体調が悪くなり、早々に引き上げる。帰宅してから横になったものの、夕べは一晩中汗だくで、ろくに眠ることができなかった。
朝、病院に電話して容態を説明したがやはり「副作用ではなく、腫瘍自体の発熱」とのこと。痛み止めで痛みを抑えているけれど、炎症反応は上がっているので熱が出るらしい。でも、というということは、ガンがより悪化しているのでは・・・。TS1を飲み始めてまだ1週間もたっていないし、後ろ向きなことばかり考えないようにしたいのだけれど、体の変調が、病気の一番のサインだと思う。最近は背中が痛くて、30分以上、起きているのが苦痛になってきた。痛みも強くなっていて、薬を飲む間隔も縮まっている。1ヶ月も様子を見ている余裕はないのかもしれない。TS1より、まだジェムザールのほうが効いていたのではないだろうか。
それにしても、私のガンは、どうも抗ガン剤の効き目が悪いようだ。となると、これから更に他の抗ガン剤を試したところで、果たして効果があるのだろうか。本当に頑固なガンだ。プロポリスとローヤルゼリーとビタミン剤とにんじんジュースを飲んで、ガンと戦っているつもりでいたけれど、なんだか、槍を持って風車に向かう、ドン・キホーテな気分になってきました。とにかく、気持ちだけでも前向きに保たないと。

今後体調が悪化した場合、一番不安なのは、やはり病院までの足だ。電車に乗れなくなったら、基本的にはタクシーしかない。自分で1時間以上運転するのは危険を感じるし・・・。とはいえ近所には、特殊な治療をしてくれる病院はないので、それは治療をあきらめたときの最後の選択としたいし。治療費よりもタクシー代のほうが高くなってしまうのは、流石に痛いなぁ。ただ、世間には、もっと遠くの病院まで通っている患者さんもいるわけで、私はまだ恵まれているほうなのかもしれない。しかし、病院までの送迎だけなら、赤の他人でもいいわけで、タクシーより安く利用できるサービスはないものだろうか。

2009年3月7日土曜日

退院

結局、標準治療のAコースになってしまいました。がっかりしつつ、ほっとしている複雑な心境です。TS1 単体治療となったので、三泊四日で、あわただしく退院させられました。本当に、気晴らしに行ったかんじです。これで1ヶ月くらい様子を見て、効いてなければ、速攻で次の手段に移らなければ。手を打てるだけの、残りの体力と時間があるかどうかとの戦いになってきました。
入院中、病室は四人部屋で、全員すい臓がん患者。そのうちのお一人は、手術不能だったにも関わらず、抗がん剤治療のみで、もう3年たつとのこと。抗がん剤、効く人には本当に効くんですね。
途中一回、病院を抜け出して、久しぶりに会社に挨拶に行ってきました。自分のデスクに座って、パソコンや書類の山を見ながら、こんな会社でも(笑)、やはりもう一度働きたいなぁ、と実感。健康だったころの自分に戻った気がして、少し気分をリフレッシュできました。
TS1の副作用は、今のところ特にないけれど、これからじわじわきそうです。それよりも最近は、毎晩熱が出ることが心配。朝はいつも37.4度くらいの微熱。腫瘍が熱を持ってるらしい。ただ、手足のしびれが無くなったので、これはジェムザールの副作用だったのかと、自分では判断しています。脳転移だったら、もっとしびれが持続しているでしょうし。病室では、私が一番年下でしたが、症状が一番進行してるのは私でした。他の方は、熱もなく、モルヒネを使用している人もなく。私って、もしやかなりの末期・・・。
ところで入院中に誕生日を迎え、なんとかひとつ歳を取ることができました。今年の桜は、たぶん見ることができるでしょう。病状は深刻だけれど、なんとかガンを抑え込んで、来年も誕生日と桜を迎えられますように。
病室の窓から見えるオーシャンビューは相変わらず素敵でした。

2009年3月2日月曜日

プチ入院

やはり治験を試すことにしました。そのため明日からプチ入院です。治験なら、あの病院でも、ちゃんとフォローしてくれるでしょう。今度こそ、薬が効いてくれるといいんですが・・・。自分の体と相談しながら、あまり無理をしない程度でも、付き合える薬であることを祈りつつ。

2009年3月1日日曜日

今日から3月。

今日から3月ですね。カレンダーをめくりました。3月は私の誕生月です。いいことあるといいなぁ・・・。昨日は、友人に伊豆の江浦湾の先のほうまで、ドライブに連れていってもらった。早咲きの桜は、はや散りかけだったけど、菜の花や梅は満開の不思議な光景。伊豆の隠れ家スポットというかんじで、とても美しいところだった。ランチを食べた店もいしく、大満足な1日。というわけで抗ガン剤を逃れて、一時の楽しみを満喫したけれど、いつまでも現実逃避している場合ではなく・・・。

何しろ、昨年12月末には、あるかないかわからないぐらいだった肺転移が、先週の時点で肺がんだけでもステージ4まで成長していたのだ! 肺の画像には、白い点が大量にあって見るのも嫌になった。膵臓がんの進行が早いって、こういうことですか。どうせ膵臓ガンはステージ4だし、今更肺が増えても、どうってことないさ、次の抗ガン剤さえ効けば消えるんだから、と開き直ってみたが、もう時間の余裕がないことは、明白だ。私は、ガンになっても性懲りもなく、たま~に煙草を吸っていたのだけれど、医者によると、肺転移は血流の流れで起きたもので、煙草とはまったく関係がないとのこと。「煙草、吸ってもいいですよ」とまで言われた。もう、どうせ治らないからってことですかね~。

ところでオキサリプラチンの自覚副作用について調べてみると、かなり強い。ジェムザールやTS1の比ではない。末梢神経が麻痺するそうで、症状が強く出る人は、冷たいものを飲むと口の中が針で刺されたように感じる、まったくの食欲不振、下痢、嘔吐、手足・口のしびれ、など。とにかく副作用について書いてある項目の数が違う!それでも、他の癌では、オキサリプラチンとTS1(もしくは同じ系統の薬)の併用治療は広く行われていて、私が人体実験、というほどの危険な治験ではないのだけれど、恐怖なことに変わりはない。

TS1だけの治療なら、もう少し副作用も低く、QOLもあがるかもしれない。旅行やコンサートに行く気力や体力も温存できるかもしれない。副作用で寝ているだけの日々なら、私だって抗ガン剤を辞める気になるだろう。考えてみれば、発病以来、賭けと決断の連続だった。病気になる前は、治療とは医者が考えてしてくれるものだ、と思っていたのに、膵臓がんの治療では、何を選択するのか、いつも自分で決めさせられる。正直、泣きたくなることが多い今日この頃です。落ち込んでいても仕方ないし、前向きに次の治療と向き合うしか手はない、と頭ではわかっていても、感情がついていかない。