2008年12月29日月曜日

借金延命法。と、ガン保険。

昨日、一昨日と体調が良く、頑張って出歩いていたのだが、その反動か、今日はダウン気味。昼すぎまで寝ていた。1時半ごろ、ようやく起き上がって、お昼を食べてこのブログを書いている。一応、そんなに体調は悪くない。体も軽いかんじ。おそらく抗ガン剤が休眠期間のせいだと思う。この先、抗ガン剤による治療が長引くにつれて、必然的に体力も落ちることを予想すると、今のこの年末年始は、自分で思っている以上に大切な時期なのかもしれない。梅雨の晴れ間、というべきか。無理してでも動いて、やりたいことをやらないと後悔しそうだ。ということで、誰かドライブに連れていってください。

<借金延命法>
一昨日、川越までお見舞いに来てくれた友人の提案で、ひとつ取引(?)をした。名づけて「借金延命法」。具体的には私が彼に12万円貸し、彼は毎月1万円づつ1年間かけて返済する、というもの。お金が全額返ってくるまで、私は心配で死ねないだろうから、来年1年間は生き延びる、という算段です(笑)。もし、途中で死んだ場合は、残額は妹に一括返済するってことで契約締結。私にとって12万円は大金だし、お金を貸すにあたっては、ちゃんと借用書も書いてもらった。証拠として、こうしてブログにも書いておくことにする。絶対に全額返してもらいますからね(笑)。それにしても川越のアフタヌーンティーで、ケーキと紅茶を飲みながら、ガンと借金の話をしている光景って、なんだか冗談みたいでリアリティがないけど、でも現実なんだな~、これが。両脇に座っていたお客さんは、どう思ったろうか。
自分が、難治ガンになったという最初のショックを通りすぎ、カウントダウンが始まってるという感覚は、私のなかではもはや日常の一部になってしまったのだが、死ぬ、ということには、まだ現実感がない。ないままに、ちょこちょこと準備だけしているから、自分のなかでリアリティがないというかギャグみたいになってしまってるんだと思う。もしかすると、最後まで実感はないのかもしれない。なぜなら死ぬ瞬間まで、生きているから。死んだ、とかいなくなった、とか思うのは、残された人間の感覚なのかもしれない。とはいえ、痛みを感じるたびに、ガンが巣食っていることは実感させられる。なんとかしてこれが消えないものだろうか。

<温泉>
昨日は、思い切って、狭山の温泉“まきばの湯”へ行った。もし倒れたら、と思うと、たとえ近場の温泉施設でも一人で行くのは怖かったのだが、どうしても行きたかったので。“まきばの湯”は、ここ2~3年、最低でも月1回以上は通っているお気に入りの温泉だ。温泉といっても、最近はやりの地下から発掘した温泉だけど、施設は綺麗だし、泉質は温泉協会から五ツ星認定を取った上質な療養泉だし。なんといっても、石を敷き詰めて、その下に温泉を通した岩盤浴が気に入っている。この日も岩盤浴をしたら、ガサガサだった手の甲が、一気にすべすべになった。免疫力も高まるって書いてあるし、ガンにも良さそうな気がする。毎日は無理でも、1日おきくらいに来ようかと思う。
温泉を堪能したあとは、仮眠室のお気に入りの場所のリクライニングチェアに陣取る。大きな窓から、冬枯れの雑木林と畑と農家と、秩父の山並みと青空が見える。この平和な見慣れた景色を眺めていると、自分が病気だということも嘘みたいに思えてくる。この先もいつもいつまでも、この景色を眺めていられるような気持ちになる。

<ガン保険>
実は今年の2月に、日本興亜生命のガン保険に加入していた。当時、自分がガンだとは思っていなかったけど、体調は悪かったので、保険を見直そうと、以前の保険を買い取って終了させ、新たに医療保険・ガン保険・年金保険、と3つに分散して加入していたのだ。今から思えば、何という虫の知らせ! 本能というか野生の勘では、自分がガンだと気づいていたのだろうか? ガンになったので、ガン保険を申請し、25日、めでたく保険会社から118万円が振り込まれました。3~12月まで、毎月2500円×10ヶ月=25000円の振込で、118万円ゲットだ。もらわないまま健康なのが1番とはいえ、ちょっと得した気分だ。

0 件のコメント: